今回のもうひとりの写真家であり、映像も手がける須藤和也をご紹介します。

須藤和也は、三度目の京都を運営する(株)ディスカバリー号の代表でもあります。もともと京都で独立したきっかけで、京都に縁を持ち、中島さんとの出会いによって三度目の京都は発足しました。

広告写真から寺院の記録映像など、幅広い領域でカメラを構える須藤ですが、能を被写体にしたのは今回が初めて。特に映像では、独特な動きの一挙手一投足を逃すまいと必死に食らいつく姿が印象的でした。

彼の撮影の様子はこちらからも一部ご覧いただけます。
https://www.youtube.com/watch?v=q_1XegfA5gY

今回は写真作品と映像作品を同時に発表。映像作品は、5/3-5/6までCOCON KARASUMA 1Fの特設ステージで楽しんでいただくことができます。

ー 撮影を終えて 須藤和也

無言のまま撮影が始まる。宗一郎さんが面を付け立ち位置に向かう。緊張感が漂った現場でピアノの音だけが響く。舞がはじまり、五分、動きが止まり、”はい”の一言がone take ただそれを繰り返した。

山中で武士に出会った時

圧倒的な存在感に立ち尽くすことしかできなかった。思わず後ずさんでしまった。カメラを向けファインダーを覗いたとき、自分の全てを見透かされている。そんな心境だった。

宗一郎さんの舞をもっとたくさんの人に届けたい。
その一心で寄ったり煽ったりしたがうまくいかず焦った。

少し引いて、ただ一点からカメラを向け続けた。そこから動くことができなくなった。呼吸をひそめただただ信じて待った。自分から立ち向かうことをやめたとき、視界が一気に晴れた。

間合いを保つこと。
感じたら反射すること。
じっと待つこと。
撮影しながら距離感をつかんだ。

今ベタ焼きを見てみると、何か分からない写真も多い。
しかし、同じアングルでシャッターを二度押ししている写真はなかった。

〈写真家 フィルムメーカー 須藤和也〉

1980年 愛知県名古屋市生まれ 京都にて3DCGインタラクティブメディアデザインを学ぶ。2003 年京都を拠点にフリーランスフォトグラファーとして活動開始。2012 年(株)ディスカバリー号設立。伝統文化を伝えるブランドビジュアル制作を得意とし、清水寺をはじめとする歴史ある寺院や企業などの映像 で日々新しい表現を追求している。

 

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